SNSや広告で動画を使うことが当たり前になりつつあります。しかし、映像制作は時間やコストがかかり、外注すれば数十万円規模になることも珍しくありません。こうした背景のなか登場したのが、テキストや画像を入力するだけで動画を生成できるAIサービス「Pika」です。生成AIの進化により、従来の制作工程を大幅に効率化し、誰でも短時間で映像コンテンツを作れるようになりました。
本記事では、Pikaの仕組みや特徴、料金プラン、具体的な活用事例までをわかりやすく整理します。
目次
Pikaの概要
Pikaは米国発の動画生成AIサービスです。2023年に公開されて以来、急速に利用者を増やしています。テキストや画像、既存動画を入力すると、数秒から十数秒の映像を自動生成できます。従来の動画制作と異なり、専門スキルや編集ソフトが不要で、Webブラウザやスマホアプリから利用できる点が特徴です。

主要機能と特長
Pikaは「新規生成」と「編集」の両方に強みを持っています。大きく分けると以下のような機能があります。
高精細な動画生成
テキストや画像を入力すると、数秒で映像が生成されます。スタイルは実写調からアニメ調、3D調まで幅広く対応しており、たとえば以下のように使えます。
-
製品説明の文章を入力して短いPR動画を生成
-
SNS用に「夜景を背景に商品が回転する」などのイメージ映像を作成
-
写真素材をアップロードし、その背景を動かすことで「静止画が動き出す動画」に変換
生成された動画は1080p(フルHD)対応で、SNS広告にもそのまま使える品質です。
Video-to-Video変換
手元の動画を別のスタイルに変換できます。
-
実写で撮った社内イベント動画を「アニメ調」に変換
-
商品デモ動画を「SF映画風」にリメイク
-
同じ素材を複数パターンで作り直して比較検討
撮影した映像を雰囲気違いで量産できるので、広告のABテストにも有効です。
編集機能(AIによる置換・追加など)
Pikaにはユニークな編集機能が揃っており、従来の編集ソフトより手軽に高度な加工ができます。
-
Pikaswaps 動画中の要素を別のものに置き換え 例:PR動画の背景の建物を「未来都市」に差し替える
-
Pikadditions 動画に新しい要素を追加 例:イベント映像にキャラクターを登場させて演出強化
-
Pikaffects エフェクト効果を適用 例:商品が「光り輝く」「爆発して別の形に変わる」など
-
Pikascenes テンプレートから動画を作成 例:「城を守る戦士」テンプレートを基に、商品キャラクターを配置
-
Expand 縦長動画を横長に拡張し、背景を自動生成
-
Extend 動画の続きをAIが生成して尺を延長
これらの機能を使えば、既存動画を再利用しながら多様なバリエーションを作ることができます。
最新モデルの進化
2025年8月に発表された新モデル「音声駆動型パフォーマンスモデル」によって、従来の生成機能に加えて以下のことが可能になりました。
-
音声から自然な表情を生成 声の抑揚に合わせて顔の表情が変化し、実写に近い演技が可能。
-
高精度なリップシンク 音声と唇の動きがほぼ完全に一致し、違和感のない映像を生成。
-
豊かなジェスチャー表現 手振りや身振りを含め、プレゼンや会話に適した自然な動きが再現される。
これにより、従来の短尺映像に加えて「話す人物映像」の生成が格段に現実的になりました。プレゼンテーション動画やナレーション付き広告、教育用コンテンツなどへの応用が広がっています。
加えて、日本語対応であることも業務利用における利便性を高めています。
料金プランと利用環境
Pikaは無料から利用できます。ニーズに応じて有料プランも用意されています。

引用: https://pika.art/pricing?interval=month
| プラン | 月額料金 | 利用クレジット | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Basic | 無料 | 80/月 | ウォーターマークなし、試用向け |
| Standard | 約10ドル | 700/月 | 全機能利用可、個人の常用向け |
| Pro | 約35ドル | 2,300/月 | 高速生成・大量利用 |
| Fancy | 約95ドル | 6,000/月 | 大規模制作チーム向け |
利用環境はWebブラウザ、Discord、iOSアプリに対応しており、場所を選ばず使えます。
利用開始から生成までの流れ
初めての方でも迷わず使えるように、利用開始までの流れを分かりやすくまとめました。
アカウント登録
Pikaのアカウントは Google・Facebook・Discord、または任意のメールアドレス で簡単に作成できます。

動画生成
公式サイトにログインすると、テキスト入力欄や画像アップロード画面が表示されます。作りたいシーンを文章で記入し、生成ボタンを押すと数十秒で動画が完成します。

また、Pikaeffectsのサンプルを選択し、イメージ画像をアップロードするだけで、簡単に類似した動画を生成することもできます。

動画編集
編集機能を使う場合は、差し替えたい部分を選択して指示を与えるだけです。完成動画はMP4形式でダウンロード可能です。
導入時の留意点
Pikaを業務で活用する際には、以下の点に注意すると安心です。
-
プランの選択 利用目的に合わせて無料/有料プランを選ぶ。高解像度動画を多用する場合は、十分なクレジットがある有料プランが適しています。
-
権利関係の確認 商用利用は可能ですが、第三者素材や有名キャラクター・ブランドを模した動画を作成する場合は権利侵害にならないか確認が必要です。
-
クレジット管理 AI生成には一定のクレジットが消費されるため、計画的に利用することが求められます。
まとめ
Pikaは、テキストや画像から動画を生み出すだけでなく、新モデルによって音声から自然な「話す人物映像」まで生成できるようになりました。映像制作にかかる時間やコストを大幅に削減しつつ、マーケティングや教育、社内コミュニケーションの新しい表現手段として注目されています。今後のアップデートを取り入れながら、自社の映像活用にどう組み込むかを検討する価値があるでしょう。