近年、生成AIの進化により、広告やデザインに使える高品質な画像を短時間で作れるようになってきました。中でも、Alibabaが公開したQwen-Imageは、テキストを正確に画像へ組み込める点で注目を集めています。従来の画像生成AIでは難しかった複雑な文章や看板の描写まで対応できるのが大きな強みです。
本記事では、Qwen-Imageの概要、特徴、利用方法、料金、使用事例を整理して紹介します。
目次
Qwen-Imageの概要

引用: https://github.com/QwenLM/Qwen-Image?tab=readme-ov-file
Qwen-Imageは、Alibabaが2025年に発表したオープンソースの画像生成AIモデルです。テキスト生成AI「Qwen」シリーズの派生として開発され、自然なレイアウトで文字を含む画像を生成できる点が特徴です。従来のAIと異なり、 英語と中国語を中心に複数言語に対応 しており、ポスターや看板など文字が重要な画像を作成する場面で強みを発揮します。
技術的特徴と強み
Qwen-Imageは、多様なユースケースに対応できる点が最大の魅力です。ここでは具体的な強みを紹介します。
高精細な生成
高解像度の画像を出力できるため、印刷物やオンライン広告にそのまま活用できます。
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標準で1024×1024ピクセルの出力が可能
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写真風からアニメ調、イラストまで幅広いスタイルに対応
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ディテール表現が精緻で、広告や資料作成にそのまま利用できる品質
こうした点から、デザイン品質を重視する場面でも安心して利用できます。
テキスト描画性能
文字を画像に組み込む処理において、従来のAIには難しい領域をカバーしています。
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長文の文章や複数行テキストも崩れずに再現
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英語と中国語の混在文にも対応、日本語も一定精度で描画可能
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看板やポスターのように 文字情報が主体のデザイン でも自然に表現できる
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従来は画像生成後に別ソフトで文字を加工する必要があったが、Qwen-Imageはワンストップで完結
結果として、文字を含むビジュアル制作の効率が大幅に向上します。
高度な画像編集
生成だけでなく、既存の画像を自在に編集できる点も注目に値します。
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入力した写真を基に背景差し替えや要素追加が可能
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看板や資料内の文字だけを差し替えるといった 部分的な修正 に強い
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人物のポーズ変更やスタイル変換など多様な編集に対応
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派生モデル「Qwen-Image-Edit」では、さらに高精度な編集が実現
これにより、制作物を一から作り直さずに修正や改良を加えることが容易になります。
🚀 Excited to introduce Qwen-Image-Edit!
— Qwen (@Alibaba_Qwen) August 18, 2025
Built on 20B Qwen-Image, it brings precise bilingual text editing (Chinese & English) while preserving style, and supports both semantic and appearance-level editing.
✨ Key Features
✅ Accurate text editing with bilingual support
✅… pic.twitter.com/p21KUXoC50
オープンソースとしての利点
オープンソースとしての公開姿勢や多言語対応も大きな利点です。
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オープンソース提供 商用利用可能なApache 2.0ライセンスで公開
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バイリンガル対応 英語・中国語に最適化、日本語も実用範囲で利用可能
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拡張性 研究者や開発者が独自のデータで追加学習や高速化を実施可能
これらの要素によって、開発者・利用者ともに長期的に安心して活用できる基盤が整っています。
利用方法と料金体系
Qwen-Imageはオープンソースとして提供されており、GitHubやHugging Faceから無料で利用 できます。利用方法は大きく分けて以下の2種類です。
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公式デモサイト ブラウザ上のチャット形式で手軽に画像を生成可能
Hugging Face : https://huggingface.co/spaces/Qwen/Qwen-Image
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ローカル実行 Hugging Faceからモデルを取得し、Python環境で動作(高性能GPUが推奨)
GitHub: Qwen-Image Hugging Face: Qwen/Qwen-Image
料金は基本的に無料ですが、ローカル実行ではクラウドGPUなどの利用コストが別途かかります。ライセンスはApache 2.0で、商用利用も認められています。
公開事例と活用可能性
ここでは、X(旧Twitter)に投稿されているQwen-Imageによる実際の生成動画をいくつか紹介します。
【公式】Qwen-Image — テキスト入りポスターも自在に作れる
🚀 Meet Qwen-Image — a 20B MMDiT model for next-gen text-to-image generation. Especially strong at creating stunning graphic posters with native text. Now open-source.
— Qwen (@Alibaba_Qwen) August 4, 2025
🔍 Key Highlights:
🔹 SOTA text rendering — rivals GPT-4o in English, best-in-class for Chinese
🔹 In-pixel… pic.twitter.com/zT9CFLzWkV
Qwen Editでの画像リライティング
Relighting images with Qwen Edit
— Linoy Tsaban🎗️ (@linoy_tsaban) August 20, 2025
impressive directional control and color temperature manipulation w/o additional finetuning
crazy how we needed a dedicated model for this not long ago pic.twitter.com/B7TOBWJhLm
自然言語だけで写真を編集可能
So Alibaba Qwen has released the best image editing model... 100% open source!
— Paul Couvert (@itsPaulAi) August 19, 2025
You can edit any photo using natural language.
It can be used both locally and online.
More below pic.twitter.com/9hg4CtMdWX
これらの事例から、Qwen-Imageはポスター制作から細かな画像編集まで、自然言語だけで多彩なクリエイティブ作業に活用できることがわかります。
導入前に確認すべきポイント
Qwen-Imageの導入を検討する際は、以下の点をあらかじめ確認し、リスクを理解した上で運用することが重要です。
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利用環境の確認 高精度な生成にはGPUなどの高性能ハードウェアが必要です。
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法的リスクの把握 生成画像の著作権や権利関係は保証されていないため、商用利用時は特に注意が必要です。
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品質管理 実務利用では人によるチェックを組み合わせることが推奨されます。
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生成制限への理解 過激なコンテンツなど、一部の内容は生成できない場合があります。
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データ・学習内容の非公開 学習データの詳細が公開されていないため、生成結果に著作権上の懸念が残ることがあります。
これらを踏まえ、適切な運用ルールを設定して導入することが安心です。
まとめ
Qwen-Imageは、テキストを正確に扱える点で他の画像生成AIと一線を画しています。無料で利用でき、広告・資料・クリエイティブ制作まで幅広く活用可能です。導入時は法的リスクや運用環境の確認が求められますが、適切に使えば業務の効率化や新しい表現の可能性を大きく広げられるでしょう。今後さらに進化が期待される分野のため、早めに試しておく価値があります。