無料で試せるGemini Nano Bananaとプロンプト作成の基本

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画像生成の品質は、プロンプトの設計と編集指示の明確さに大きく左右されます。2025年8月26日、GoogleはGeminiにおける画像生成・編集のアップデートを公表し、キャラクターの一貫性や会話型の精密編集、複数画像の合成などの強化点と、効果的なプロンプト作成の要点を提示しました。これにより、アプリ(Gemini)、Google AI Studio、Vertex AIでの活用範囲が広がっています。

本記事では、Geminiの画像生成・編集機能の最新アップデートを整理し、主要な機能の特徴、効果的なプロンプト設計の要点、AI Studioでの操作手順、実例に基づく活用法までを分かりやすく解説します。

目次

主な強化領域と機能比較

表の各項目は、Geminiの最新アップデートで強化された領域に対応しています。

機能概要主な用途
キャラクター一貫性同一キャラクター/被写体の外観を複数生成・編集で維持連作イラスト、ブランドマスコット、広告シリーズ
ローカル編集指定箇所のみを自然言語でピンポイント修正商品写真の色替え、不要物除去、背景差し替え
マルチイメージ合成複数の画像を単一シーンへ統合ルック合成、シーン差し替え、コラージュ制作
スタイル適用被写体を保ちつつ見た目・質感・表現手法を変換スタイル転写、デザイン検討、トーンバリエーション
推論(ロジック)現実知識に基づき連続性や因果を踏まえた生成教材ビジュアル、手順のビフォー/アフター表現

キャラクター一貫性の維持

同じ人物を異なるシーンやポーズ、スタイルで描いても、見た目を保ちやすくなりました。連作キャンペーンやシリーズ内の人物・マスコットの統一、あるいは同一商品の多角度モック作成に役立ちます。運用のコツは、最初に髪型や服装、小物といった識別子を具体的に決め、その語を後続プロンプトでも繰り返すこと。必要であれば同じ参照画像を添えて修正を重ねると安定します。ただし小さな顔パーツや細部は乱れやすいため、意図が崩れたときは特徴語を再度明示して再生成するのが安全です。

【プロンプト例】

  • Prompt 1: 光を放つ小さなキノコの精霊のイラスト。精霊は大きな生物発光するキノコの帽子をかぶり、好奇心に満ちた大きな目と、編まれたツタでできた体を持つ。

  • Prompt 2 (同じチャット内で): 同じ精霊が、苔に覆われた友好的なカタツムリの背中に乗り、色とりどりの野花にあふれる陽だまりの草原を進んでいる様子を描いてください。

引用: https://blog.google/products/gemini/image-generation-prompting-tips/

会話型ローカル編集による部分修正

画像の一部だけを自然言語で精密に変更できるようになりました。色替えや不要物の除去、背景差し替え、白黒からカラー化まで幅広く応用できます。指示は「対象+操作+見た目の条件」を基本にするとよく伝わります。マスク指定は不要で、「本を追加」「照明を暖色に」といった小刻みな追記が整合しやすいでしょう。透かし(可視/不可視)が付与される点や、アップロード素材の権利確認も忘れずに。

【プロンプト例】

  • Prompt 1: モダンでミニマルなリビングルームの高品質な写真。グレーのソファ、明るい木のコーヒーテーブル、大きな観葉植物がある。

  • Prompt 2 (編集): ソファの色を濃いネイビーブルーに変更してください。

  • Prompt 3 (編集): さらに、コーヒーテーブルの上に本を3冊積み重ねて追加してください。

引用: https://blog.google/products/gemini/image-generation-prompting-tips/

複数画像の統合と合成活用

最大3枚の入力画像を理解・融合し、被写体の移し替えやスタイル転写を1つのシーンにまとめられます。例えば人物写真にロゴを自然に重ねる場合、布のしわに沿わせたり光源方向を明示したりすると違和感が減ります。遠近や陰影の不整合は破綻のもとになるため、「影を一致させる」「反射を追加する」といった物理条件を加えると安定します。

【プロンプト例】

  • Prompt 1: ヘルメットとフルスーツを着た宇宙飛行士の写実的な写真を生成してください。

  • Prompt 2: 熱帯雨林の中にある草に覆われたバスケットボールコートの写真。

  • Prompt 3 (両方アップロードし、合成): このコートで宇宙飛行士がバスケットボールをダンクしている様子を描いてください。

引用: https://blog.google/products/gemini/image-generation-prompting-tips/

スタイル転写と表現バリエーション

被写体の形状を保ったまま、建築図面風や水彩画風、90年代写真調などの画風に再レンダリングできます。デザイン検討のバリエーション出しやブランドトーンの探索に向いています。元画像とスタイル抽出元を組み合わせ、転写の対象を「色」「質感」「タッチ」などに限定すると破綻しにくいです。文字や細部の一貫性は崩れることがあるため、テキストは後工程で載せる方が安心です。

【プロンプト例】

  • Prompt 1:: 街中に停められたクラシックバイクの写実的な写真。

  • Prompt 2 (編集): この画像を建築図面のスタイルに変換してください。

引用: https://blog.google/products/gemini/image-generation-prompting-tips/

推論生成による文脈的表現

文脈や現実知識に基づいて「次に起こりうる状態」を描くことも容易になっています。手順や安全教育のビジュアル、ビフォー・アフターの表現、ストーリー仕立てのシリーズ制作に適しています。同一人物や小道具、環境光を固定したうえで「変化する要素」を明確にすると、連続性が出やすいです。ただし微細な顔や文字、物理表現は誤りがちなので、人手レビューを前提にした運用が必要です。

【プロンプト例】

  • Prompt 1: 三段のケーキを持って立っている人物の画像を生成してください。

  • Prompt 2 (同一セッション内で): その人物がつまずいた場合にどうなるかを描いた画像を生成してください。

引用: https://blog.google/products/gemini/image-generation-prompting-tips/


効果的なプロンプト設計の基本要素

結果の安定性を高めるため、以下の観点を一文の中に織り込みます。

  • Subject(被写体) 誰/何を、まで具体化(例:青い光の目を持つバリスタのロボット)。

  • Composition(構図) 寄り/引き、ローアングルなど画角やフレーミング。

  • Action(動き) 何をしているか(例:コーヒーを淹れる)。

  • Location(場所) どこで(例:火星のカフェ、黄金期の草原)。

  • Style(表現) 写実/水彩/フィルムノワール/1990年代プロダクト写真など。

  • Editing Instructions(編集指示) 既存画像を直す場合は「ネクタイを緑に」「背景の車を除去」など具体化。

上記6要素は、短いプロンプトでも必要に応じて足すだけで効果が出やすい基礎設計です。


Google AI Studioを用いた操作と検証フロー

検証・共有・簡易アプリ化までを一気通貫で行う場合はAI Studioが便利です。

AI Studioにアクセスし、モデル選択で「Nano Banana / Gemini 2.5 Flash Image」を指定します。プロンプト欄に上記の6要素を意識した文を入力し、必要に応じて画像をアップロードして編集対象を与えます。生成結果は同じ画面で会話を続けるように微調整できるため、「背景をやや暖色に」「被写体は同じまま、表情だけ真剣に」などの追記で整えます。


実例から学ぶ活用アイデア

アイデアのヒントや業務での応用イメージをつかむのに役立つ投稿を厳選しました。

  • ウェディングフォトを“フィギュア化”するデモ 写真をもとに立体フィギュア風の画像を生成する事例。

    想定活用:記念商材のビジュアル検討、EC商品モック、キャンペーンのバリエーション提案。

  • 複数画像の“融合”サンプル いろいろな画像を一枚にまとめる合成デモ。

    想定活用マルチイメージ合成 による企画案可視化、ビフォー/アフターの一体表示、コラージュ提案。

  • 画像編集のプロンプト“テンプレ集”スレッド 「細部を素早く整える」編集指示や、2つの画像を合成してバーチャル試着を可能にする手順をまとめた実用スレ。

    想定活用:チームの プロンプト標準化、レビュー観点の共有、再現性のある 運用フロー づくり。


まとめ

Geminiの画像生成は、キャラクター一貫性・会話型ローカル編集・複数画像合成などの強化により、制作の反復と制御がしやすくなりました。 成果を安定させる鍵は、Subject/Composition/Action/Location/Style/Editingの6要素を含む短いが具体的なプロンプト設計 です。運用面では、SynthID透かしと現行の制約(文字描画、アスペクト比等)を前提に、レビューや再生成のループ、コスト見積りを組み込むと実装がぶれません。まずはAI StudioのBuild modeでテンプレートをリミックスし、手元の素材や要件に合わせてプロンプトを調整する小規模な検証から始めてください。

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